施設内研修〜岩倉地域包括支援センターを迎えて

今月の施設内研修は「高齢者虐待」がテーマです。

京都市岩倉地域包括支援センターの松本様・尾河様を迎えて講演いただきました。


昨年のニュース(朝日新聞)ではシニア向けマンションでの虐待事例が報道されました。


高齢者虐待には主に、

①身体的虐待(身体に外傷があるなど)

②介護放棄 (長時間の放置による衰弱など)

③心理的虐待(暴言、拒絶など)

④性的虐待 (わいせつな行為)

⑤経済的虐待(財産を不当に処分するなど)

の5つがある法律で定義されています。


介護にかかわるスタッフであれば、虐待はいけないことぐらい十分に理解しているはずですが、なぜ悲しい事件がおこるのでしょうか?


厚生労働省の調べによると、事件の起きた施設の約3割が認知症や要介護度の高い特別養護老人ホーム、次いで認知症対応のグループホームになります。発生要因として「教育、知識、介護技術などの関する問題」(55.3%)、「虐待を行った職員の性格や資質の問題」(28.6%)になっています。


いつしかスタッフの感覚がマヒして、世間の常識と施設の常識がかけはなれてしまい「不適切ケア」がつくられいき、その結果悲しい事件へと発展していると考えられます。


勉強会では「危険予知訓練シート」を参考に、DESK法を使い分析しました。

DESKとは、

D:描写

E:共感

S:提案

K:選択

として、客観的事象と主観を区別することで、その場で発生したことをチームで共有し解決していくツールです。


今回改めて、自分たちのケアに「不適切な部分がないか?」と自問自答する習慣が必要だとスタッフ一同再確認できました。


個人で抱え込まないチームワークで、施設全体のスキルを高めていきたいと思います!!


岩倉地域包括支援センターの松本様、尾河様、ありがとうございました!!!


(作業療法士:小松顕)